十一、祭事の作法について

 () 秋季大祭を除く年間行事

    平服を着用し定められた指定日時場所に出席し、先ず床の間に飾られた、天神宮を拝礼 (二例三拍手一例) し、壱老より順次着座し全員着座をまって壱老挨拶し儀式を始める。

 老分の内、下老分二名が給仕し、床に供えてある神酒、並びに御膳を飯箸でつまみ手渡す。この方法で弐老、参老と順次注ぎ、終われば元の位置に納めることにより儀式を終り、以後直会に移る。

 () 秋季大祭のとき

     神幸祭、還幸祭の当日、紋服に裃を着し、当屋の門口に備えられた手水を使い、心身を清めた後、室内に入り着座礼拝して神酒を廻す。(方法は前項に同じ)

 

() 秋季大祭のとき

     神幸祭、還幸祭の当日、紋服に裃を着し、当日の門屋の門口に備えられた手水を使い、心身を清めた後、室内に入り着座礼拝して神酒を廻す。

                                     ( 方法は前項に同じ )

次に酒宴の順序として、

 () 神酒   瀬戸物の銚子を使い土器で受ける。

 () 白酒   銚子は予め準備した男蝶の酒を、女蝶に三回、口鳴▼ して移したものを 注ぎ、朱染めの杯でこれを受ける。

 () 三交杯  錫製の大銚子を使い、酒杯は、大・中・小の三重杯で下老分より始めて 一人ごとに継足酒をし、祭儀音頭と共に徐々に注ぎ他の老分は扇子を開いて、上げ・下げしながら合唱する。

 

() 祭儀音頭

     これは三交杯の時に合唱する。

[ 目出度(めでた)踊れ、幸(さんや)あれ, (さんや)あれ

         壱之鉾が開山(かいざん)じゃ、幸あれ、幸あれ

                         祝(ゆお)うて三交(さんこう)、幸あれ ]

 最後に一膳・御飯を頂いて酒宴を終り後、お退ち太鼓を打ち鳴らして天神宮に向かう。

 

() 交り子の儀式

          神幸祭当日、白酒宴の終了したあと下老分進み出て、下座より

 

       壱老 (壱番尉) に神酒を注ぐ、先ず壱老が口付けし次に [ 交り子 ]

  

            口付け後、親が代わりえを頂きたる後、準備した茶菓子、栗、

 

            豆を包んだ物に割箸を紅染したものを楊枝になぞらえ、

 

            紙包みに立てて差し渡し [ 交じ子 ] これを頂いて席を下る。